流産や死産を繰り返す不育症
妊娠はするけれども、流産、死産や新生児死亡などを繰り返して結果的に子どもを持つことができない場合は、不育症と呼ばれます。
一般的には流産・死産を2回経験した場合には(一部の死産では1回でも)、原因を調べることをお勧めします。また、1人目が正常に生まれていても、流産や死産を繰り返した場合は、やはり、続発性不育症として検査をし、必要であれば治療を行います。
不育症のリスク因子(原因)はさまざま
厚生労働科学研究班による不育症のリスク因子別の頻度を円グラフで示します。子宮の形が正常とは異なる子宮形態異常、甲状腺の異常、両親のどちらかの染色体異常、抗リン脂質抗体症候群、凝固因子の異常などがあります。
糖尿病や甲状腺ホルモンの異常が見つかった場合にはその治療を行います。抗リン脂質抗体症候群や凝固異常では、妊娠中、抗凝固療法(低用量アスピリン内服やヘパリン注射など)を行う場合もあります。
不育症外来を受診した方は、適切な対応を受けることで最終的に約80%が出産に至るとされています。